冷え性と腸内環境の関係性｜あたたかさは腸から整える

「体が冷えてなかなか眠れない」「手足の先がいつもひんやりしている」――そんな“冷え性”に悩まされていませんか？

女性は男性に比べて筋肉量が少なく、ホルモンバランスも変動しやすいため、冷えやすい体質になりやすいと言われています。

実は、そんな冷え性の原因のひとつに腸内環境の乱れがあることをご存知でしょうか？

腸は、消化や吸収だけでなく、自律神経や免疫、ホルモンバランスにも深く関係する“第二の脳”とも呼ばれる大切な臓器。この記事では、腸と冷え性の関係をやさしく紐解きながら、腸からはじめる冷え性対策をご紹介していきます。

1. 冷え性と腸の深い関係

腸はお腹の中央、内臓の中心部に位置しています。腸が冷えると血流が滞り、体全体の温度が下がってしまいます。また、腸は多くの毛細血管が集まっており、体温調節においてもとても重要な役割を果たしています。

特に女性に多い“下半身型冷え性”は、腸や骨盤まわりの血行不良が関係しているケースが多く、腸を温めることが冷え性の改善につながるとされています。

腸の働きは、**自律神経によってコントロールされています。**ストレスや不規則な生活で腸内環境が乱れると、自律神経のバランスも崩れ、結果として血流が悪くなり、体が冷えやすくなってしまいます。

つまり、腸を整えること＝自律神経を整えること＝冷えにくい体をつくることにもつながっているのです。

腸内環境が改善されると、冷えにくくなるだけでなく、女性にうれしい変化がいくつも期待できます。

まさに“腸活は温活”と言えるのです。

腸内にある「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」のバランスが整うことで、腸は元気に働いてくれます。冷え性の人は、発酵食品を取り入れて善玉菌を意識的に増やすのがおすすめです。

おすすめの発酵食品：

ポイント：
できるだけ“加熱しすぎない”形で摂取することで、菌の力をしっかり活かすことができます。

善玉菌のエサになるのが「プレバイオティクス」。腸内で善玉菌を増やし、環境を整えるサポートをしてくれます。

おすすめの食材：

起きたばかりの体は、深部体温も下がっていて代謝も低下気味。そこに白湯を一杯飲むことで、内臓がじんわりと温まり、腸の動きが活性化します。

コツ：

腸は筋肉でできており、呼吸や運動による振動が腸のぜん動運動をサポートしてくれます。朝のストレッチやウォーキング、ヨガなど、無理のない範囲で取り入れてみましょう。

おすすめのポーズ：

腸にやさしく、体を冷やさない生活習慣を心がけることが、しなやかで温かい体質づくりにつながります。

腸は冷えにとても敏感です。夏場でも常温以上の水分や温かい食事を心がけましょう。

腹巻きや湯たんぽなどで腸のあるお腹まわりを温めると、全身の冷えがやわらぎます。

腸内環境は夜にリセットされます。睡眠不足は腸のリズムを乱し、冷えにもつながってしまうため、質の良い眠りを意識しましょう。

冷え性を改善するために「手足を温める」「重ね着をする」ことももちろん大切。でも、それだけでは根本的な解決にはつながりません。

体の内側――特に腸を整えることが、冷えにくく、しなやかにめぐる体を育てる第一歩になるのです。

忙しい日々のなかでも、自分をいたわる“温かな習慣”を、少しずつ取り入れてみてくださいね。きっと、体だけでなく、心もふんわりと軽くなるはずです。

今日の温活が、明日のわたしを変えていく。
腸から始まる、あたたかい毎日を一緒に育てていきましょう。